SS男子の落とし方
「犯人は分かったのか?」



「誰かは分かんないけど、多分2年生。」



「今度は同期かよ。
オマエも人気者だな。」



「咲也君のせいでしょ!?」



「だから庇ってやったんだろ?」


ガシガシとタオルで髪の毛を拭く。



「でもまぁ、芽依が濡れなくて良かったよ。
これでオマエが濡れてたら、明らか俺のせいだって世間にモロバレだからな。」


そうですね。

彼女を庇ってビチョビチョのあなたの評価は、さぞ上がったでしょう。



「咲也君ってよく世間を気にするよね。」



「当たり前でしょ?
世間にはある程度の信頼も欲しいし、信頼してる人から騙された人間の反応も面白いし。」


笑顔でいつもの真っ黒なドSを隠す咲也君。


発言内容はなかなかのものだ。


一体、この笑顔に何人が騙されたんだろう...?
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