君に奏でる夜想曲【Ansyalシリーズ『星空と君の手』外伝】




その『死』の瞬間を、
どういう風に言葉にすればいいのかなんて、
考えてもわからない。




だけど……その時が来た時、
私にとっての『死』が本当の意味での解放だったら……、
解き放ってくれる存在だったら
それは優しい時間になるのかしも知れない。



そんな風に、
思いながら……願いながら、
この場所で、
沢山の命の灯と向き合い続ける。







だけど……
まだ私は生きてる。






その瞬間は
近づいているかもしれないけど、
だけど今は、生きているから……
だからそんな時間に、
今は必死にしがみついていたい。




こんな私にも、
遺せるものを探しながら。



< 82 / 247 >

この作品をシェア

pagetop