僕が恋した、13歳年上のお姉さん  
「柊哉! ご飯よぉー!」


一階から母親が大きな声で俺を呼ぶ。


「今行く!」


柊哉はそう返事すると重たい体を起こし、
一階へと下りて行った。


「おはよう。」


「おはよう。」


母親は食卓におかずを並べながら
いつになく明るい笑顔で返してきた。


「そうだ、柊哉聞いた?」


「えっ? 何を?」


「彩菜ちゃん、彼氏ができたって。」


「えっ!?」


朝からテンション高く嬉しそうに聞いてくる母親。


彩菜の彼氏のこと、
それでこんなにテンションが高いんかぁ。


そのことを母親の口から聞いて、
あれは本当に彼氏なんだと俺は認識した。


知ってるよ、そんなこと・・・


柊哉は胸がぎゅっと締めつけられた。


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