花と雨の恋物語【短】
第三章:スケッチブック






あくる日も、その次の日も、俺は花さんを探し続けた。






お昼は、学生が多く使う学食に行ったし、


空き時間は、なるべく外に出たりしたりと、


あらゆることをやってみたけど・・・


花さんは俺の前にはなかなか現れてくれなかった。






「なになになに??最近、やたらと嬉しそうだし?やたらとキョロキョロしてるし?やたらと外に出たがるし??一体何があったのかなぁぁぁぁぁ~」



そう言いながら、俺の周りをうろちょろするのは、またもや永山。





「だ~、うるさいうるさい。なにもないって」




「また!!ひでちゃんヒドイわ!!いつも一緒にいる私の事なんだと思ってるの!?いつもうるさいうるさいって・・・泣けるわ、私」




・・・・・なんでオネェ??(笑)





シクシク・・・と泣き真似する永山を置いて、俺はグラウンドへと向かっていた。






グラウンドへ向かう途中、綺麗な花の咲く花壇が見える。



この前まで何とも思わなかった、あの花壇。


だけどもしかして・・という思いが過り、花壇の近くを通ってみることにした。











< 14 / 33 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop