花と雨の恋物語【短】
少しひんやりとした風が、肌にあたる。
また綺麗な夕焼けとともに、綺麗な花と、綺麗な人が目に入った。
そんなにキラキラしてたら・・・・
俺は眩しくて目を開けてられないよ・・・・。
花壇に咲く花々を、一生懸命に描く花さんがいた。
「ここにいたんだね」
彼女が驚かないように、そっと声をかけた。
「あっ・・・・・村上君・・・!?」
驚かないようにと思っていたけど、やっぱり驚かせてしまったみたい。
「また、花を描いてるの?」
「うん。花はとても色鮮やかだから・・・うらやましいの。私もこんな風になれたらなって」
「そんなことない。花さんは、俺からしたらすごいキラキラして見えるよ?」
俺は、花さんの隣に座った。
「何言ってるの~。村上君こそ、みんなの人気者でキラキラしてるじゃない。ホント、花みたいな人だよ。」
花さんは、ニコって笑った。