ルーツ
徹は裕未をじっと見る。
裕未も徹を見つめ返す。



「以前の僕は幸せではなかった」




徹は裕未を抱きしめる。




「以前の僕はこんなにも深く
人を愛するような人物ではなかった。



むしろ
人を人と思わない人間だった。



それが今は世界一大事な女性と出会えて
満ち足りた生活を送っている。



僕は今幸せだ。



そして、この幸せをもたらしてくれた人物に
心から感謝している。


それが


たとえどんな方法であっても
たとえ偽りであっても



そんなことは
僕にとって何の関係もない」

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