YUKI˚*





「やっぱり……嫌だよなぁ」



え?


須嶋くんが遠くを見て言った



あれ?あたしの思ったことバレてる?!





「嫌だよね……睨まれんの」



は…??



須嶋くんの目線の先には


こちらをきつく睨みつける女子の集団




あぁ、そういうことか



がくっ…




でも


「それは大丈夫!実際、誰も何もしてこないし」




本当に


どんなに睨まれてもそれだけで


他に嫌な思いをしたことはない




きっと本当はみんな優しい子たちなんだね




それにしても


「須嶋くんは、あたしが睨まれるの面白がってんのかと思ってた」




「え、そーだけど。」



え、



「心配してくれてたんじゃないの?!」



「してないよ」


ずるずるっ…



何それーー!


ひっど…



「だって、ゆきちゃんだからみんな何もしてこないんだよ」


…え?



「だったら、須嶋くんが恐くてみんな何もできないんじゃないの?」



「まぁ、それもあるかもだけど…」



理由があるとすれば、それしか思いつかなかった



あたしだから、って?



「ゆきちゃんが本当にいい奴だってみんな知ってるから、そんな人に手ぇ出せねんだよ」




……そう、なの?



「だから心配もしてないし」


む、


「自慢の彼女だと思ってる」




あぁ、弱いなぁー


あたし、こーゆーの





そんなこと

思ってくれてたなんて




笑顔であたしを見るその顔に



やっぱり



あぁ今




キスしたい



なんて思ってしまった










あたし変態かも(泣)
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