ハツコイ*
「誰....?」


頭の上から声がした。


アタシと同じくらいの歳の男の子で


すっごくきれいな顔立ちをしていた。


その後ろに、とっても優しそうなおじいさんがいた。


「おまえ...なんで泣いてるの?」


「お母さんと...ケンカした...」


「なんでこんなところに?」


「迷っちゃったの...」


「家まで一緒に行こうか?」


「...帰りたくない。」


「じゃあ俺と一緒にあそぶか!」


コクン


友達がすくなかったアタシは友達ができたみたいで


嬉しくて嬉しくて....


夕暮れになりほんとなら帰る時間。


「おまえ、帰らなくていいの?」


「...帰りたくない。」


「お母さんもお父さんも心配するんじゃない?」


「お父さん....いないの。お母さんも仕事で家にいないし...。
帰っても一人だから....」


「俺と一緒だなっ」ニコッ



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