Only One──君は特別な人──
所詮、二番目の女は二番目の女。

本命には勝てないんだ。


竜くんが予定を変更してきたことは、何度かあった。

こうやって泣くのも初めてじゃない。


どうしても慣れない痛み。


竜くんと終わらせる気がないなら。

こんなこと平気にならないといけない。

終わらせることが出来たらどんなに楽だろう。


その夜、あたしはいっぱい泣いた。

カレンダーに書き込んでいた、“デート”の文字を強くかき消した。





そして、ショックを引きずったまま、クリスマスの日を迎えた。

結局、あたしはラインのメンバーと焼き肉を食べに行くことにした。
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