Only One──君は特別な人──



──翌日。


「──大野さん、インフルエンザで休みなの?」

会社に着くと昨日休んでいたかおりちゃんの声が聞こえてきた。

同じラインメンバーの子達が貴広がインフルエンザで休んでいることを言ったんだと思う。

もうエッチも出来るくらい元気だよ。

何て言ったら、かおりちゃんはどんな反応するんだろう?

そんなことを思っていたら、

「──お見舞い行こうかなぁ」

冗談なのか本気なのか、よく分からないかおりちゃんの言葉に、心臓がヒヤッとした。

いやいや。本気なわけない。

貴広がどこに住んでいるかなんて知るわけないんだし。

< 128 / 168 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop