second story
「そうだったんですか…ごめんなさいね、偶然とはいえ」

「こちらこそ信じてくれてありがとうございます」

「実は私も元記憶障害者なの。確かに条件的には、あんな風に激しい頭痛に襲われるのも有り得るわ」

「え、そうだったんですか?」

「ええ、少し彼女とお話いいかしら?」

「是非お願いします」

ナオキが女性と共にカナの元へ戻る

「カナさん、突然だけど以前私も記憶障害者だったの

だから貴方の苦しみはよく分かるわ。もし貴方がこの先

何か悩む事があったら

良かったら連絡して。

力になれると思うから」


かつて俺達を結びつけて
くれたあのウサギの

今の飼い主が、カナと同じ元記憶障害者だったのは

奇跡としか言い様がないと思う。

彼女――香月さんとの出会いが

この先、カナの心の支えになるといいな
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