ふたりのあさこ
***アサコ視点***

亜沙子ってば、こういう地味な色ばっか着てーー。

私は、クローゼットを開けてハンガーにかかってある衣装を見てため息をついた。

「下着はどんなの付けてるのかしら?」

私は亜沙子の部屋を物色する。

なんだか変な気分。自分の部屋を荒らすなんておもいもしなかった。

亜沙子は気づいてないかもしれないけど、私はもう1人のコンドウアサコなの。

話が見えない? 要するに普段、向こうの世界にいる私は、あの亜沙子の願望そのもの。

もう少し美しくなりたいだとか、亜沙子は嘆いていて、ずっと鏡を覗いていた。
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