あの時とこれからの日常
結局、海斗とはそれほどに連絡を取らないまま

海斗からは一度も連絡が来ないまま

一か月は経過した

だが、

「おかえり」

「ただいま」

帰ってきた海斗は、あっさりした顔をしていた

しるふとは対照的だ

しるふの横を通り抜けて医局へ消えていく海斗の背を睨み付ける

「やっぱり、別れるべきかな」

考えなかったわけではない

しるふだって無理に相手を引きとめておきたくはないし、好きでもないのに時間を過ごしたくはない

けれど、話を切り出せなかったのは、やっぱり海斗のことが好きだから

でも、相手にその思いがないなら早々に切るべきなのだろう

傷は浅いほうがいい

「よし、決めた」

静かに決心して、しるふはICUへと足を進めた
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