gardenquartz 小さな楽園
悪夢の始まり

美しかった。
この世にこんなにも美しい人間が居るとは思わなかった。

光沢を帯びた銀髪に透き通るような肌。
人形の様な顔に薄赤色の唇。
美しい瑠璃色の大きな瞳。
しなやかな手足に天使の様な笑顔。


まるで、天から降り立った天使の様。


それがTwinsを初めて見た人々の印象だろう。


実際私達もそう思った。
キャット、ジェシー、ベラそしてクリス。
自分達は試験管から人工的に造られた同じ人間なのに、こうも違うのだと思い知らされた。
そして、激しい劣等感を容赦なく感じさせた。
何より
造り上げた人物まで、魅了してしまった。


只、違うのは、Twins達には脳にある施しをしていた。
兵器として不必要なモノは排除した施し。


この新しい試みが後々、造り上げた人間達に後悔と言う言葉を彼等に命をもってして刻み込むことになろうとは、この時誰も思わなかっただろう。






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