gardenquartz 小さな楽園
Twins
2日目の朝霧の中。俺達は高い木の間にハンモック姿で目が覚めた。
ハンモックから落ちたら…………。

考えるのはよそう。そのおかげで、浅い睡眠だったが、体力は何時も通りになっている。


ハンモックを片付けながら、地上に降りた。
ディーンはもう身仕度を終えて、本部を双眼鏡で見たり、崖の上を伺っていた。


碧さんとキャットが居ない。

『オチビちゃん達なら朝飯の調達に言ったぞ。』

ディーンは俺の心が分かるのか?


修利が起きてきた。
『よぉ。』


男3人各々、各自の仕事を済ませた頃、キャット達が果実等をドッサリ調達してきた。


俺達はめいめい腹を満たし、これからの事を話した。
今回のブレーンは碧さんなので、基本的には碧さんの指示に従う事になるが…。



今日は2手に別れて、敵を少しずつ潰していく作戦になる。

キャットが皆のインカムに細工をしてくれたお陰で、SPの動きや会話がこちらに流れてくれるので、情報収集が出来て良かった。


俺と碧さん。
修利とキャットの2手に別れる事になった。


ディーンは単独で碧さんとの約束を果たすために動く。


ひっきりなしにSPの会話が流れてくる。
殆どが、くだらないやり取りだが、聞かない訳にはいかないので、そのまま流している。



そこへ、あの神経を逆撫でする音が辺り一面響き渡った。
定期放送だ。


放送者は次々と全滅したチーム名とチームごとの獲得点数を読み上げていった。


俺らは昨夜3分の1は片付けたので、雑魚でも点数は一番獲得していた。
次々とチーム名が読み上げていかれて、あるチーム名の名前が読み上げられたとき、ディーンと碧さんは同時に顔を見合わせた。


『まさか……奴等も居るの?たしか、もう出場出来ないハズなのに…。』



ディーンは黙っていた。


すると、キャットが澄ました顔で言った。

『チームTwinsは碧さんの為に特別に今回参加出来たのよ。
奴等、久々のシャバで楽しくてしょうがないみたいね。
ペイント弾使わず、実弾で好き放題してるみたい。
夜明け前にSPがぼやいてたよ。危うくSPも殺られそうになったって…。』



碧さんとディーンは苦虫を潰したみたいな顔をしている。
俺は聞いてみた。

『そのTwinsの事を知ってるんなら教えてくれ。』


ディーンはフイとそっぽを向いた。


碧さんが溜め息をついてなから重い口を開いた。





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