The Story~恋スル君ヘ~
『はっらさわーぁ、教科書貸してー!』



俺たちの教室に、大声で呼びかけてきた。
それが、始まり。



付き添いなのだろうか。
横に立っている少女も、あきれ顔で。



慌ててカバンから数学の教科書を取る
原沢が、何となくおかしかった。





『田川、もうちょい静かに・・・』

『えー?何でー?』



あっけらかんと明るい声。
きょとんとした丸くて大きな目。




心を引きつけられた。
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