三次元男子、攻略法。
「っていうか、そんなにひどいこと言われたの?斗真くんに」
あたしを横目でチラリと見たなっちゃんは、そう聞いてきた。
「そりゃもう幼くて純粋な心を持ったあたしには衝撃的な言葉だったわよ。幼き恋心メッタメタにされたね」
あの言葉のおかげで二次元に走ったもんだし。
当時のことを少しだけ思い出すと、自然と顔がゆがむ。
「あんたにも純粋な時期があったんだ」
目を見開き、びっくり、とでも言いたげな表情のなっちゃんを軽く睨む。
「当たり前でしょ。幼いころは一人の男子に恋心抱く純情な乙女だったんですよ」
「それが、恋愛ゲームにしか興味ない子に育ってしまうなんて・・・・・」
あたしは悲しいよ。
そう言って泣くフリをするなっちゃんに、
「余計なお世話だ」
とあたしは言った。