神様修行はじめます! 其の三
「す・・・凄い。永久様すごい! すごいや!」


凍雨君の大きな目がキラキラ輝いている。


白い頬に赤みが差し、すっかり興奮しているみたいだ。


率直に門川君の偉業に対して尊敬の念を抱いているらしい。


凍雨君って素直でかわいい性格なのねぇ。あたしと違って。


― ドオォッ! ドゴオォッ! ―


急にトカゲがトチ狂ったように、あちこちに向かって連続噴火し始めた。


おぅわっ!? 逆ギレしてるよこのバカトカゲったら!


火は広がり、岩石が噴出して兵隊トカゲがワラワラ増殖する。


ひぃー、イナゴの大群みたい! 気色悪いよ!


行列作って屋敷に向かってる! これ早くなんとかしないと!


「凍雨君、ちょっといいかな?」

「は、はい! なんでしょうか!?」


ドガドゴ噴火の騒音が響く中、絹糸から視線を外さず、門川君が凍雨君に話しかける。


凍雨君は緊張してビシッと背筋を伸ばした。


「だいぶ疲労しているようで申し訳ないが、もう一度頼みたい」


「え? なにをですか?」


「もう一度、あのトカゲを氷の膜で覆って欲しいんだ」


「あ、あの・・・でも、ぼく・・・」


凍雨君は困惑したようだった。


今まで何度も氷漬けにしては溶かされる、の繰り返しで。


もう一度やったところで結果が変わるとは思えないのに、どういうつもりなのか。


何度やっても無理だったから、自分では力不足です。


その悔しい言葉を口に出せずに、凍雨君は視線を落とす。


門川君はそんな凍雨君に視線を移して話し続ける。


透き通るような、落ち着いた眼差しで。


「できるかい? 凍雨君」

「・・・・・・」

「どうか、頼む」

「・・・・・・はいっ!!」

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