ケチャップのないオムライス【短編】
9年間のうち、彼とは5回も同じクラスになれた。
特に中学3年生の時に同じクラスになれたのは嬉しかった。
頭の良い彼と平凡な成績の私が違う高校に行くことなんて目に見えてたから、
最後の思い出に良い一年にしようと思った。
出席番号も前後だった。
幸せだったけど、女の子からモテモテだった彼には友達としてしか近づけなかった。
学年1のモテ男だった彼はいつしか、プリンスなどというあだ名をつけられ
私もいつしか彼のことをそう呼んでいた。