ケチャップのないオムライス【短編】
「もちろん、木嶋さんと二人きりにしてあげるからね」
ふふふ、と企むように笑みを浮かべて私の肩にポンっと手を置く。
「よろしくね?攻めてやるんだから」
鼻を膨らませて意気込む。
木嶋さんをなんとかして振り向かせたい。
まるで闘志を燃やすかのように気持ちが高まる。
その気のないフリをするカマトトは私には似合わないし、こうなったら積極的に行く。
もしフラれても、何度でも何度でも告白だってする…
啓太の顔がふっと頭に浮かんだ。