王様&王子に買われました!?

父の正体――

その時、久しぶりに聞いた声が耳に響いた。





「おい、泣き虫実華?思い出したのか?」






「お父さん?」







そこには、ダボダボのスウェットシャツでパンツ一丁の父ではない。ピシッとスーツを着こなした父がいた。






父は私の顔を見るなり、久しぶりとかではない。思い出したのか?






頭に何を?何を?疑問が浮かぶ。





そして私たちの中には沈黙が続く―――。





その沈黙を破いたのはいつもとは違う父だった。






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