私と兄の関係
「今日、アイロンしてマイネームで学年と名前を書いて持って来るように。くれぐれも忘れないように」

担任が言った。

俺は、ハチマキをしまった。

忘れないように覚えとかないとな。

「今日は、学年でそれぞれの種目事で練習を行う。だから今からそれぞれの種目の場所を教えとくから聞き流さないように」

担任は、そう言ってそれぞれの場所を言って言った。

「じゃあ、今から全員手形を取る。まず窓際の列の女子から順番に手形を取って名前を書いていってくれ。終わったら全員終わるまで自由にしてていいぞ。ただし、静かにな」

窓際の列の女子が手形を取りに行った。

それにしても担任は、何がやりたいんだ。

手形なんか取って。

俺は、それが疑問だった。

「なぁ、雅人。何で手形なんか取るんだ?」

俺は、後ろに居る雅人に聞いた。

「それは、ポスターにするんじゃない? ほらっ、運動会って皆で協力するじゃん? 1人1人の手で。だからじゃない? それに全員の手形を取ったら皆で協力し合ってるって思うし」

雅人が言った。

「ああ、なるほど。さすが雅人。俺、全然分からなかった」

俺がそう言うと担任が俺等の会話に割り込んで来た。

「真島、よく分かってるじゃないか。運動会って言うのはな、皆で協力するから言い運動会になるんだ。そして皆で協力し合い、そしていい思い出になるんだ。それでこそ青春だな。だから皆で青春しような」

俺のクラスの担任ってある意味熱いんだよな。

何て言うか青春に憧れてる見たいだし……

まぁ、そこがいいんだけど……

確かに俺も青春したい。

「おう。青春しような」

俺がそう言うと担任は、「おお、白井は分かってくれるんだな。青春がいいって事を。白井と俺は、気が合うな。今度、ビールでもどう? 」と言った。

ビールって俺、中学生。

「先生、俺中学生なんだけど……」

俺は、言った。

「ああ、ごめんな……一瞬、俺と同い年かと思ってな」

担任が言った。

ガーン……

俺ってそんなに老けてる?

俺は、ショックを受けた。
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