私と兄の関係

「何で怒らないの？　私、醜いことしてるのに……何でそんなに優しいの？　それに私、お兄ちゃんのプレゼントまだ開けてないんだよ……」

怒るも何も由梨は、何も悪くない……

それは、俺のせいだから……

プレゼントは、今開けなくていい……

今、由梨は雅人と付き合ってるから……

「怒るも何も由梨は、何もしてないよ。それに由梨は、今頑張って生きようとしてるだろ？　俺は、優しくないよ。それに由梨は、今雅人と付き合ってるんだろ？　だから開かなくていいよ……」

「それ、どういう意味？　」

由梨は、首を傾げていた。

「まぁ、そのうち分かるよ。それと由梨、卒業おめでとな。ちょっと遅いけど……皆、幸せそうでよかった。由梨、幸せにならないと俺許さないからな」

「うん、ありがとう。うん、分かってるよ。お兄ちゃんも幸せにならないと私、許さないよ」

由梨も俺と同じ言葉を言い返した。

「由梨のマネッコ」

「マネしてないもん」

由梨との言い合いは、久しぶりで楽しかった。

「プッ。久しぶりに由梨に言い合いしたな。最後に由梨と言い合い出来て良かったよ」

「最後って……？　」

由梨が寂しそうな表情で言った。

本当に由梨は、分かりやすいな。

「大丈夫。最後って言うのは、俺が成仏するから。成仏して生まれ変わったらまた、会おうな」

「うん、また会おうね」

由梨は、笑顔で言った。

やっぱ由梨の笑顔は、可愛いな……

本当、最後白井健斗として由梨の笑顔見れてよかったよ……

この笑顔に俺は、一目ぼれしたもんな。

俺は、初めて会った時の由梨を思い出した。

「やっぱ由梨の笑顔は、可愛いな。ずっとその笑顔で居ろよ。じゃあ、幸せでな」

俺は、そう言って成仏した。

由梨、俺由梨と出会えて付きあえれて本当によかったよ……

最後は、雅人にもってかれたけどいつか俺が生まれ変わったら絶対奪い返すからな。

だから覚えておけよ、雅人。

俺、最後に見た由梨の笑顔も最後に話した事も最後の約束もずっと忘れないからな。

俺、由梨の事ずっと好きだからな。

俺と由梨の関係は、ずっと続くんだからな。

永遠に……

健斗side～●end●～