私と兄の関係

健斗side～家族～

俺は、由梨に誓った。

もう雅人と由梨の邪魔しないって。

あの言葉は、本当だけど由梨に嫌われたくないから言った。

次の日―

由梨とばったり会った。

「お兄ちゃん、おはよう」

由梨が言った。

えっ･･････？

俺は、一瞬止まった。

由梨が俺に“おはよう”？

何が起こったのか分からなかった。

今までの由梨は、俺に“おはよう”なんて一度も言わなかった。

むしろ“何？”が多かった。

「お兄ちゃん？」

由梨が俺の顔を覗き込んだ。

「由梨が俺に“おはよう”って言ったからビックリして･･････」

俺は、言った。

「お兄ちゃん、今までごめんね･･････これからは、毎日“おはよう”とか言うから」

由梨が言った。

俺は、想像した。

毎日、由梨が俺に“おはよう”かぁ。

いいな～。

「俺、嬉しいな。感動した」

俺がそう言うと由梨は、「大げさだよ」と言った。

確かに由梨からしたら大げさかもしれないけど、俺にとっては大事な事だ。

「由梨、健斗おはよう。めずらしいわね。2人仲良く揃ってるなんて」

母さんが言った。

「本当だな。仲良くなって良かったな」

父さんが言った。

「さぁ、家族全員揃ったし食べましょう」

「「いただきます」」

俺と由梨は、同時に言って食べ始めた。