【完】最強の男に寵愛された姫

小学5年生になり、こんな所早く出たいと常に思うようになった頃にある家族連れがやって来た。

とても、笑顔が素敵で綺麗なお母さんと笑うと目尻の皺が素敵なお父さんにずっと微笑んでわいる幸せそうな男の子がいた。

それが、今の家族との出会いだった。

キョロキョロしている、三人家族を見てどこかみんなが羨ましそうな視線を向けていた。

私はもう捨てられるのは散々だと視線を外した。

選ばれる訳もないけど、既に決まってるであろう選ばれた子は恐らく幸せに暮らすだろう。

あんな、絵に書いたような素敵な家族と一緒にいられるのだから。

なぜか、昔の自分が酷く可哀想に思えた。

親が選べればなんてこの期に及んで醜い感情さえも芽生えてくる。

そんな、醜い感情を振り払うべく立ち上がり外に出ることにした。



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