涙のみちしるべ

4 羽羅らの存在




5 羽羅らの存在

あれから、あたしは羽羅らといつも一緒。

今日ももちろん一緒。

「亜璃、明日遊ばない?」

「いいよ。どこで?」

「あそこのショッピングモールで。」

「わかった。」

「最近買い物してなくて。こないだ、収入が入ったから。」

「収入?」

「おこずかいのことだよ。」

「あね!」




次の日、羽羅らを迎えに羽羅らの家へと向かった。

「ピーンポーン」

「はーい!」

「ガチャ。」

「おはよう!羽羅ら!」

「亜璃だ!おはよう!」

「お母さん、行ってくるね!」

「行ってらっしゃい!」

この日の羽羅らのファションは、片方の肩が出た服に、ダメージのショートパンツだった。

「まずどこから見る?」

「うーん。あそこから見よう!」

と奥の店を指さした。

店に入ってから、30分後には2人共両手が塞がっている状態だった。

「亜璃、タピオカジュース飲もう!」

「いいよ。」

あたしたちは、タピオカジュースを飲むことになった。

あたしはタピオカミルクティー、羽羅らはタピオカピーチティにした。

「亜璃、どうして瑠璃ちゃんと杉浦君と行動するのやめたの?」

「あの2人に裏切られたの。」

「え、、、。なんで。」

「あたしね、たまたま見ちゃったの。璃空が瑠璃に告白するところ。」

「それで?」

「瑠璃が亜璃に言ってもいいかって璃空に聞いたの。そしたら今は言うな。って璃空が
 言ったの。その言葉を聞いた瑠璃は分かった。親友より彼氏のことが第一だもんって言って
 た。」

話終えたあと、あたしの瞳からは大粒の涙が頬をつたっていた。
< 10 / 18 >

この作品をシェア

pagetop