涙のみちしるべ

1 自分の想い




 2 自分の想い


あれ以来、璃空と瑠璃とあたしはすっかり打ち解けた。

瑠璃も最近はちゃんと目を見て話せるようになった。

「瑠璃は彼氏とか居ないの?」

璃空が瑠璃に言う。

「ウチは居ないよ。」

「そっかあ。」

少し迷い気味に璃空が言う。

「璃空は?」

あたしがすかさずフォローする。

「オレは好きな人なら居る。てか好きになった。」

「えっ!だれだれ?」

ホントは好きな人の好きな人なんか聞きたくなかった。

けど、聞かなかったら泣いてしまう気がしたから。

「そんな簡単に教えるわけないだろ!」

「そうだよね。」

「ごめん。怒った?」

「は?怒るわけないじゃん!」

「そういう亜璃は?」

「あたしは居ない!」

もっと素直に言えばよかった。

璃空にウソついちゃった。

「あっ!そうそう。瑠璃さ、後で屋上来てくんねー?」

「いいよ、全然。ひまだし。いつ行けばいい?てか、なんで?」

「よかった~!昼休みに話があるから。」

「わかった。昼休みね。」

「おう。」

2人の会話を聞いてるのが辛い。

「あたしは?」

あたしが璃空に聞く。

「お前には用はねーよ。」

だよね、、、

用なんかあるはずないよね。

「ちょっとトイレに行ってくる。」

「おう!」

「いってらっしゃい!」

もうこらえることなんかできなかった。
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