学校一のモテ男といきなり同居
身構えながら、ゆっくりと廊下を歩く。



もうすぐ、リビングにさしかかるっていうとき……。



部屋の明かりが、フッと消えた。



「きゃあっ!!」



思わず叫んでしまい、その場にうずくまる。



これじゃ、郁実がどこにいるのかわからないよ。



しかも、これはストーカーの仕業かもしれない。









――カサッ。



右手の方から、衣擦れの音が聞こえ、



音のする方を見るけど、



真っ暗でなにも見えない。



じっと、耳を澄ますけど、



もうなんの音も聞こえなくなっていた。



あたし、もう一度玄関まで戻って、



助けを呼びに行かなくちゃ。



そう思って立ち上がったとき、



突然後ろから、誰かに抱きしめられた。



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