学校一のモテ男といきなり同居
「ちょっと、寄っただけなの…もう、帰ろうかなっ」



「だったら俺も。みんな、また明日~」



笑顔でひらひらと手を振る郁実に、妬いちゃう。



だけど、人の波からあたしを守るように、肩を組んできた郁実にドキドキ。



「郁実くーん!明日一緒に帰ろーね」



そんな声にも、



「真央で予約がいっぱいだから、ちょっとムリかも」



って笑顔でかわす。










「郁実、成長したね……」



「え?」



「前なら、全員腕の中だよね?順番だから~とかって言ってそう」



そう言ったら、唇を尖らせてる。



「んなことねーよ」



「あるもん。あたしの知ってる郁実は、間違いなくチャラかったし…」



「そーか?忘れたー」



ヘヘっと笑って、抱く腕に力をこめてくる。



ホント、調子いいんだから。



郁実とふたりで校舎の外に出て、自転車置き場まで歩く。



途中で、なんだか視線を感じるなーと思っていたら、校舎の窓から女の子がジーッとコッチを見ているのに気がついた。



また、後輩とか先輩かな…。



気になったけど見ないようにしてたら、その子が大きく手を振ってきた。



……!?


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