学校一のモテ男といきなり同居
だけどその願いも叶わず……。



まぁ、時間をズらせばいいことだよね。



井上くんは自転車通学だし、きっとあたしより遅く家を出るはず。



顔を合わせずにすんだこともあって、さっきのイライラは少しおさまってきた。



いったん自分の部屋に入ろうとしたんだけど、



さっき閉めたはずのドアが、わずかばかり開いている。



なんだか嫌~な予感……。







「ちょっとーーーーーっ!!どうしてあたしのベッドで寝てるのっ!?」



ありえなーーーーい!



井上郁実が、あたしのベッドで仰向けになって寝ている。



その寝顔は、天使みたいに安らかで清らかで……



って、



イケメンなのは、ほんとどうでもいい!



そんなことに気を取られている自分にイラっとしつつ、急いでベッドに駆けよった。



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