チョコよりも甘く
その時、紗姫の目の前が暗闇に包まれた。




え?






「だーれだっ」



玲汰の声だった。




「玲汰でしょっ!?―――ねぇ、離してよ、」

手は離れ、再び明るい世界が戻ってきた。





「当たり。」

振り返ると、笑顔の玲汰がいた。
今朝とは違う、優しい笑顔。



「どうしたの?」

紗姫が尋ねると、玲汰は紗姫の頭を撫でた。



「や、やめてよっ//」

あたしに触れていいのは、龍斗だけなんだよ?

ってなんかあたし、自意識過剰みたいじゃん!




「可愛いな…」

え?玲汰…

もしかして、酔ってる?



紗姫がそう思ったときにはもう遅かった。




ドンッ―――



「痛…ん…」



紗姫は


押し倒されてキスされた――――。
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