嘘の誓いとLOVE RING
すると、圭祐は表情を硬くして黙ってしまった。
「ごめんね。変な意味じゃなかったんだよ?」
慌ててフォローを入れるも、圭祐は硬い表情のままだ。
圭祐みたいな人と結婚したかっただなんて、本人にしてみれば迷惑な話だろう。
口にした言葉を心底後悔した。
「本当に聞き流してくれていいから。変な事を言って、ごめんね」
挙げ句泣かれたのでは、圭祐も重荷に感じたに違いない。
すると、圭祐は私を真っ直ぐ見つめると言ったのだった。
「本当は、一生言うつもりはなかった。自分の胸の中に、しまっておくつもりだったんだけど…」
「何?」
その口調からは、ただ事ではない感じがする。
ベッドから起き上がった私に、圭祐はゆっくりと言ったのだった。
「俺はずっと、美亜が好きだった」
「え…?」
私を好き?
圭祐が私を好き?
思いがけない告白に、心が激しく動揺した。
「気が付かなかっただろ?美亜には言わないつもりだったから」
圭祐はようやく笑顔を浮かべたけれど、それはとても寂しそうだった。