嘘の誓いとLOVE RING

なんと、上から目線で言うのだろう。

佐倉さんを気にしているのは知っているはずだし、だいたい探りを入れようと誘ってきたのは圭祐だ。

もったいぶった言い方をしなくてもいいではないか。

心の中ではムッとしたものの、ここはこちらが謙虚にならなくてはいけない。

「教えて。何か知ってるの？」

すると圭祐は、私に目を向けパソコンから手を止めた。

「あの二人、間違いなく怪しい関係ではあったんだ。出張先でも一緒だったし…」

「出張先も？」

秘書というのは、出張にも同行するのか。

確かに、スケジュール管理などの仕事を考えれば不自然ではない。

「だけど、出張に同行するのは不自然じゃないんでしょ？」

確かめる様に聞いてみると、圭祐は頷いた。

「まあな。同行そのものは不自然じゃないけど、二人きりだぞ？」

「二人きり？」

思わず心臓が跳ね上がる。

二人きりという事は、何をしていても分からないわけで…。

「夜も二人きりって事。俺としては怪しいと思ってるんだけどな」