なにやってんの私【幸せになることが最高の復讐】

 ご馳走さまでした。と外に出た瞬間に腕を組んだ。

 ちょっと腕を曲げてくれるところも自然で、


「お腹いっぱいになった?」

「とっても」


 お腹も胸もいっぱいすぎて、全部全部甘くなってるから、このまま溶けてしまいそうです。


 肩を寄せて、なんてことない話をしながら笑い合って歩く。

 こういうふうになるなんて、思ってもなかった。


 だから新鮮で、楽しくて、ドキドキがおさまることはなくて、下っ腹辺りが熱く疼く感覚が更に高鳴らせる。


 萩原さんはいたって普通で、私だけがドキドキしているのかと思うと、なんだかそれだけで心はもっともっと激しく波打った。


「帰る前に軽く飲みに行く?」

「はい」


 行くところはひとつしかない。

 初めて会ったバーだ。


 二人で行くのは初めてのことで、マスターがどんな顔をするのかを考えると、ちょっとワクワクして2割増しで笑顔になる。


 店の前は相変わらず変わってなくて(当たり前か)いろいろな思いが頭をよぎる。


 萩原さんのことはもちろん、真のこともね。





 
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