溺愛協奏曲

蓮side



「おーい蓮！もう帰んのかよ」



下駄箱に向かって廊下を歩いていると聞きなれた声に思わず振り向く



やっぱりそうだ、上条拓巳、一応俺の右腕でもあり幼馴染でもあるこの学校のナンバー２




オレンジ頭のチャライ男、甘いものに目がないこいつは今日も片手に棒付きの飴




ってかお前はガキか？



よくそんなもん食えんな



「あーだりいから溜まり場行く」




「オッケー、俺これから精華女子に行ってくっから溜まり場には後から行くわ」



「精華女子？ってなんでだ？」




「蓮忘れたのかよこの間話してた莉子ちゃん！高遠莉子ちゃんに逢いに行こうと思ってさ

絆創膏のお礼言いに・・・」



「そうか・・・」




精華女子とは俺らの高校、白鴎高校とは比較的近い位置にある



だから精華女子の女と付き合っている男も白鴎では多い



白鴎も歴史的には古い男子校で近隣には青凌高校と赤鵬高校という高校もあり



ここら辺一帯をしきっているのが白鴎高校だ



で・・俺が白鴎のトップ東條　蓮



ってか、わざわざ礼を言いに行くっておまえマジか？