溺愛協奏曲
「莉子・・・・お前気付いてねえの?」



え・・・気付いてないって、何?



どういうこと?



あたしを抱きしめていた手を緩めたかと思うと苦笑いする蓮




「その顔はまったくわかんねえって顔だな、ったく勘弁してくれよ


男どもの視線にお前気付いてないのかよ・・・舐めまわすように



莉子のこと見てただろうが」



「え、あれはあたしじゃなくって蓮に向けられてたんだと思ったんだけど」




「・・・・ったく」



舌打ちをしたかと思うと机の上に座り足の間にあたしを座らせた



ウエストに蓮の大きな手が乗せられ後ろから耳を甘噛みされた



「ひゃっ・・・な・・なにす「莉子、やっぱりお前のこと誰にも見られねえように


俺だけが見られるように籠の中にでも入れとくか?」」




「な・・・なん・・で?」





そう言って振り向くと蓮の抱きしめる力が強くなった



触れるようなキスを何度も繰り返す



「お前を見る奴らの目が気にいらねえ」




そう呟くと荒々しいキスであたしを翻弄する



「ちょっ・・・まっ・・・て」




唇が開いた隙に蓮の舌先があたしの舌を絡め取った



誰が来るともわからない空き教室で甘い嬌声がいつまでも続いて・・・




気がついた頃にはとっくに始業式は終了していた


















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