溺愛協奏曲
「それは?・・・・なんだよ?」



「え~っとそれは・・・・・」




あたしは思わず口ごもる



だって目の前の蓮は今にもキスしそうなくらいな至近距離にいるし・・・



あたしは蓮の端正な顔をそっと見上げた



「まあいい・・・・そのことはあとでじっくり聞いてやるとして・・・

早く着替えてこい!俺がお前んちまで送ってくから」




「う・・・うん、わかったちょっと待ってて!」




踵をかえして隣の部屋に行こうと着替えの紙袋を持った瞬間



蓮の声があたしを引き留めた



「莉子!・・・」




「え?なあに?」





「なんならここで着替えてもいいけど?」




ニヤリと不敵な笑みを浮かべる蓮



そんな蓮を見て顔が蒸気したように赤くなるのが自分でもわかった



蓮のエロ発言に一瞬怒りを覚えたけどそんな蓮もカッコいい・・・・




なんて思ってしまうあたしは完全に蓮にハマってしまったようだ



「ば・・・・馬鹿!そんなの無理に決まってるし!」




あたしは着替えの入った紙袋を持って脱兎のごとく隣の部屋に入って着替える




後ろから蓮の笑い声がいつまでも響いていた







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