秘蜜の秘め事
1つもらって、自宅に戻った。

「真と食べたかったな…」

お茶を入れて、豆大福を1口。

お餅のモチモチとした柔らかさと豆の歯ごたえ、甘さ控えめの餡が美味しかった。

古沢さん、まだファンレターを書いているのだろうか?

考えないようにして首を左右に振った。

ファンレターの返事を書くことだって、ちゃんとした仕事だもん。

だから、嫉妬する必要なんてない。

「――嫉妬なんて、してないんだから…」

豆大福を口に入れると、お茶を流し込んだ。
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