秘蜜の秘め事
青紫色の小さなアザが、俺を見つめているような気がした。

と言うよりも、このアザをつけたであろう“古沢真”本人が俺を見つめている。

「――誰だよ…ッ!」

ギリッ…!

八つ当たりするように、俺は彼女の背中に爪を立てた。

手を離すと、アザのうえに俺がたった今立てた爪痕があった。

うっかり…と言うよりも、わざとだ。

俺が立てた爪痕に、“古沢真”がどんな顔をするのか楽しみだった。

自分以外の男に背中を見た…と言うよりもさわられた感想を、彼本人に直接聞きに行きたいくらいだ。
< 208 / 440 >

この作品をシェア

pagetop