秘蜜の秘め事
「原稿はちゃんと渡したんだし、それでいいじゃないか」

その後から出てきた黒髪の長身の男。

その人物を見たわたしは、持っていた小説の巻末ページを開いた。

今出てきた男と巻末の写真を見比べる。

やっぱり…。

間違いない!

「古沢真!」

気づけば、叫んでいた。

わたしの声に驚いたと言うように、2人の男は視線をこちらに向けた。

間違いなかった。

彼だ。

小説家、古沢真(フルサワマコト)。
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