秘蜜の秘め事
今の今までだったので何も返せない。

しかし、ゲイと言うのはいくら何でも傷つく。

「ところで、香波さんとはちゃんとやってるか?」

そう言った僕に、
「おかげさまで」

相川は笑って返事したのだった。


そもそも、僕が相川夫妻と関わるようになったのはまだ駆け出しの頃。

「新人同士、お互い仲良くしましょう」

駆け出しの僕に初めて担当がついた。

それが、当時同じく駆け出しの編集者だった相川だった。
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