秘蜜の秘め事
当時住んでいた古い木造アパートの一室で相川と他愛もない自己紹介をしていた時だった。

ピンポーン

チャイムが鳴った。

「誰ですかね?」

相川が首を傾げて、座布団から立ちあがろうとする。

「いいよ、僕が出る。

頼んでいた荷物が届いたかも知れない」

そんな彼を制し、僕は玄関へ向かった。

この間故郷の両親から野菜を送ると言う連絡があった。

もしかしたらそれが届いたのかも知れない。

「はーい…」

バッチーン!
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