【完・短編】~彼女は春を告げる~
「急にどうしたんだよ」
『いや、だって楯野財閥のお坊っちゃまでしょ?』
「いやいや、美琴のとこほど金持ちじゃないし。てか、それなら幼稚舎からエスカレーター式のところに最初から入ってるし」
『あ、そっか』
私バカだな~と笑ってみせる美琴。
ったく………可愛すぎんだろ。
何でそんなに可愛いんだよ。
思わず抱き締めてしまいたくなる。
この手を伸ばしてしまいたくなる。
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