青い猫の花嫁

トワの気持ちか……。

爽子は、想われ過ぎてて重いって意味だよね?


「えっと、トワの場合は、重いって言うか……。
そこまでの強い気持ちをあんまり見せてくれないから、逆に不安になる、事はあるかな……」


信じてないわけじゃないよ?
トワが最近、すっごく優しい目であたしを見てくれてるの、ちゃんとわかってる。

だけどそれは、一線を引いてるって言うか。
心の壁を、少し感じるの。


「爽子は、カナトくんが重いの?」

「……」


結婚を申し込まれたって言ってた時、恥ずかしそうに俯いた爽子。
その表情から、幸せだって伝わってきた。

しばらく俯いていた爽子は、キュッとそのピンク色の唇を噛みしめた。


「反対されてるんだ。親に」

「付き合ってる事?」

「うん……うちの親、すっごく過保護でね?物の怪憑きともしもの事があったらどうするんだって。負の連鎖を続ける気かって」


物の怪憑き……。


「でも、カナトは受け入れてくれるまで説得するって言ってくれて。でもね?あたしヤなんだ。カナトがこれ以上あたしのせいで傷つくの。見たくないの。
それを平気だって笑ってくれるその笑顔にも、泣きたい気持ちになる。
一緒にいると、つらいの……」

「……爽子」


それって、すっごく……すっごく大好きって事だよね?

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