青い猫の花嫁
宛名のない手紙


「ん……」


眩しい……

うっすらと目を開けると、見覚えのない天井が目に飛び込んできた。



淡いモスグリーンのカーテンから、朝日が差し込んでるのを見て、のそのそと起き上がった。



「……あれ?」


呟いて、ハッとした。
自分が、何も着ていない事に……。

きゃあああ!


「……おはよ、真子」

「!」


ジタバタしていると、隣から掠れた声。
慌ててシーツを手繰り寄せると、寝癖のついた水色の髪が飛び込んできた。


「お、おは、おは……よ」


しどろもどろのあたしに。
眩しそうに片目だけ開けたトワは、なぜかおかしそうに目を細めた。

うー…、笑われてる……なんで?
き、昨日変な事しちゃったのかなっ


昨日……

そこまで思い出して、火がついたようにかああっと頬が熱くなる。


それに……、いつの間にかトワの部屋のベッドで寝ていた。
いつこっちに移動したの?

だってソファで……。


ひゃあああ!ダメダメっ

さらに続きを思い出しそうで、フルフルと首を振る。


うつ伏せで寝ていたトワの背中が、シーツから覗いていた。
それはもちろんあたしがシーツを引っ張ってしまったからで。

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