WITH
噴水から湧き出る水が粒子に変わり、キラキラと輝いている。
陽の光に照らされた自然に溢れたその中庭には、様々な花が寄せ植えされた花壇、地面は煉瓦で敷き詰められていて、少し離れた場所にはアンティーク調の可愛らしいベンチ。
それらに取り囲まれた中央に位置する噴水の前、手首を離された後も呆然と突っ立ったままの私と噴水の縁に足を組んで座る廉。
嫌味にならない様になるその仕草も、昔ならカッコイイと思ってときめいていたはずなのに、今はなんとも思わないし心も動かない。
これは、廉のことを思い出に出来たっていうことなのかな……?
「さっきの電話のヤツ、男だったよな……彼氏?」
「あ、うん……」
座っている廉から無表情で見上げられ、視線をさまよわせながら答えた。
視線を合わせるのをためらってしまうくらい、無表情な冷たく感じる視線は同窓会の日にも私に向けられていたなー…と思いながら、私の視線が定まった場所は、噴水の水飛沫。