WITH
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いつだったか、同じようなことがあったなー……
晴哉に手を引かれるままに歩き、車の助手席に押し込められながら……そう考えていた。
そっか……
いつか、廉と蜜華さんにショッピングモールで偶然会った日と同じなんだ。
ぼんやりと思い出しながら……晴哉を見つめていた。
運転席に座るとすぐにハンドルに顔を埋めてしまった晴哉は、何も話そうとはしなくて沈黙ばかりが流れて―――
空が夕闇に染まり始めた頃、ようやく顔を上げた晴哉と視線が重なり、寂しげな笑みを向けられた。
「晴哉……ごめんね……?」