WITH



「岡野先輩の結婚式で、廉ちゃんに会いましたよね?
廉ちゃん、全然笑えてなかったでしょ?」



蜜華さんが語り掛けてくる言葉たちは、私の心をグラグラと揺らしていく。


廉は……、私が隣にいることで笑えるの?


傍にいても、いいの?



「紗和さん……、実は私、高校の時からずっと律クンに告白され続けてるんですよ」


「へ……?律が……?」


「えぇ、断っても何度も何度も……」



突然、摩り替わった話に首を傾げると、蜜華さんはニッコリと微笑んだ。


そういえば……高校の時、廉が言ってた。


“律は、たぶん蜜華に惚れてる”

って……



「それが続いたのは、廉ちゃんと結婚するまで。でも、今までずっと、律クンは私を支えてくれて、今も……傍にいたいって言ってくれました」



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