先輩と私と。
結果は銀賞だった。





ジュニアと同じ。





万年銅賞なんだから、すごい喜びだ。







帰りのバスはかもめちゃんととなりだった。







私ととなりだった子が琳とノロケ合いをしていたから。






「銀賞って面白いですね」




とかもめちゃんは外の景色を見ながら言った。





「何で?」





「うちらは銀賞って言われてキャーって喜んだけど、銀賞で空気が重くなる学校もあるじゃないですか。銅賞は落ち込むしかない賞だし、金賞は喜ぶしかない賞だけど、銀賞はどっちもありえるから、です」





「....うん?なんかすごい頭いいこと言ったね」




「そんなことないです。馬鹿です」




と笑った。





「そういえば、零どうしたか知ってる?」





「あぁ、最後までいましたよ」





平然と答えるかもめちゃんが少し怖かった。





「ホントにいたの?暇なの?勉強は?」



「そりゃぁ、大好きで可愛い可愛い莉生先輩のためですから」




とかもめちゃんはニヤッと笑った。







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