先輩と私と。

ソロコンテスト

零の合格が決まった1週間後。






私は、とある吹奏楽で有名な高校で手を震わせていた。





ソロコンテスト。




それは、名前通り、奏者が1人で演奏する。





私はソロじゃない。





裏の伴奏。





梨乃に頼まれたから。




梨乃の裏で必死に暴走しそうな梨乃をピアノでまとめる。





私が主役のところなんてない。





梨乃が全部主役。






みんなが目を向けるのは私じゃなくて、梨乃。








それでも伴奏って大事だと思うから、





伴奏がなきゃ、旋律が引き立たないじゃない?





だから、必死に練習して、






もう、私たちの番は次。





寒くて固まってしまいそうな指をカイロで温めていた。





「莉生」





「梨乃」





「がんばろーね!!!」





「もちろん。百合は、いつだっけ?」





「百合は私の2個あと。急げば間に合う」





「そうだよね。ま、今は集中!!!」





目を閉じて心を落ち着かせた。





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